Scheduleスケジュール

2.18
[Sun]
「いま立岩真也を読む」

時間

OPEN / 16:00START / 17:00

チケット

会場:前売 ¥2,000 / 当日 ¥2,500
配信:¥2,000

■観覧前売りチケットはLivePocket or 当店HP予約から
※入場はLivePocket 整理番号順→HP予約→当日の順
※要1オーダー¥500以上

■配信チケットはコチラから
※受付期間は3/3(日)まで。アーカイブは3/3(日)23:59まで視聴可能
※画質の調整が可能。ご自宅の通信環境に合わせてお楽しみください
※配信内容の録画やスクリーンショット、再配信などの行為は禁止

出演

【出演】
稲葉振一郎(明治学院大学)
小泉義之(立命館大学)
司会:岸政彦(京都大学)

詳細

2023年7月31日、立命館大学教授で社会学者の立岩真也が亡くなった。62歳。

立岩真也は長年にわたり障害や難病の研究に取り組み、膨大な量の論文と本を書き、おそらく社会学・社会福祉学関連ではは世界最大級のアーカイブをネットに築き、立命館大学大学院先端総合学術研究科(先端研)で多くの院生を育て、その学位論文を次々と出版させ、大学のなかに生存学研究所という大規模な研究所を設立し、障害や難病の研究に関する国際的なネットワークを形成した。日本の社会学者で、ほかにこれほどの仕事をした者は少ない。

他方で彼は、アカデミーの外でも、障害や難病に関する社会的な発言を積極的におこなっていた。2016年の相模原の事件の際にも、障害者の安楽死を肯定する議論を激しく批判している。

しかし実践的な「闘う社会学者」として知られる一方で、特にその初期に書かれた『私的所有論』(勁草書房)をはじめとする、彼の抽象的で難解な議論は、決して広く知られているとはいえない。

今回のイベントでは、先端研で立岩の同僚であった岸政彦の司会の下、立岩との共著『所有と国家のゆくえ』を刊行し、『私的所有論』新版の解説も執筆した稲葉振一郎と、立岩とともに先端研を立ち上げたメンバーであり、長きにわたり同僚として過ごした小泉義之を迎え、あらためて「理論家としての立岩真也」を読み返し、その思想を批判的に検討する。

障害、病気、医療、介護など、具体的な社会問題への徹底的なコミットメントの底にある、公正や公平、自己、主体、責任、能力などに関する立岩真也のいわば原理論を読むことで、「ともに生きる」ことの新しい作法を、遠く遥かに見渡すことができるだろう。

■稲葉振一郎(いなば・しんいちろう)
1963年東京都生まれ。明治学院大学社会学部教授。専門は社会哲学。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。岡山大学経済学部助教授などを経て、現職。著書に『AI時代の資本主義の哲学』『AI時代の労働の哲学』(ともに講談社選書メチエ)、『社会倫理学講義』(有斐閣アルマ)、『「新自由主義」の妖怪』(亜紀書房)、『政治の理論』(中公叢書)、『宇宙倫理学入門』(ナカニシヤ出版)、『社会学入門』(NHKブックス)、『「資本」論』(ちくま新書)、『経済学という教養』(東洋経済新報社、増補版ちくま文庫)、『リベラリズムの存在証明』(紀伊國屋書店)、『ナウシカ解読』(窓社、増補版勁草書房)など。

■小泉義之(こいずみ・よしゆき)
1954年札幌市生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科特任教授。専門は哲学・倫理学。東京大学大学院人文科学研究科退学。宇都宮大学講師などを経て、現職。著書に『兵士デカルト』(勁草書房)、『デカルト哲学』(講談社学術文庫)、『弔いの哲学』(河出書房新社)、『ドゥルーズの哲学』(講談社学術文庫)、『レヴィナス』(日本放送出版協会)、『生殖の哲学』(河出書房新社)、『病いの哲学』(ちくま新書)、『「負け組」の哲学』(人文書院)、『倫理学』(人文書院)、『生と病の哲学』(青土社)、『あたらしい狂気の歴史』(青土社)、『災厄と性愛』(月曜社)、『闘争と統治』(月曜社)など。

■岸政彦(きし・まさひこ)
1967年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。社会学者・作家。専門は沖縄、生活史、社会調査方法論。著書に『同化と他者化――戦後沖縄の本土就職者たち』(ナカニシヤ出版)、『断片的なものの社会学』(朝日出版社、紀伊國屋じんぶん大賞2016)、『ビニール傘』(新潮社)、『はじめての沖縄』(新曜社)、『マンゴーと手榴弾』(勁草書房)、『リリアン』(新潮社、第38回織田作之助賞)など。編著書に『東京の生活史』(筑摩書房、紀伊國屋じんぶん大賞2022・第76回毎日出版文化賞)、『生活史論集』(ナカニシヤ出版)、『沖縄の生活史』(みすず書房)、『大阪の生活史』(筑摩書房)など。共著に『質的社会調査の方法』(有斐閣)、『地元を生きる』(ナカニシヤ出版)など。